新しいコレクション 「法華経」全巻 江戸期？天祥寺の印入◆妙法蓮華経 4冊 ポケットサイズ木版刷和本 人文

妙法蓮華経、いわゆる法華経の全巻です。仏典によくある折本仕立てではなく、縦16．5センチほどの小さな和本仕立てにして、4分冊で全巻を収録しています。薄手で質のよい和紙に木版刷りし、表紙は布張りで、帙も布張りの仕立てです。刊記の記載がなく、巻末には施者受者の安楽などを願って千部作製した旨記載されています。巻末や各巻の扉には「天祥寺」の印が押してあり、これは現在埼玉県の行田市にある臨済宗妙心寺派のお寺のことと思われ、天祥寺は開山が寛永二十一年 (1644年)のようですので、少なくともそれ以降ということになるでしょうか。ただ発行と所蔵が異なる可能性もあり、来歴は不明です。体裁や経年感から江戸期の作ではあると思われます。なお、画像でご覧いただけるように、いわゆる版心の下部には、人名と思われる名称が印刷されており、全体で非常に膨大な人数が記載されています。これは出版に際して布施をされた方のお名前を彫ったものか、など不明ですが、これらを詳細に読み解くことによって、書籍の来歴が判明するかもしれません。そちらのご解明は落札者さまのお楽しみとさせていただきたいと思います。ネット上でこの書籍の情報が、当方が探した限り全く見当たりませんでした。千部限定ですので、現存部数は少ないものと思われます。帙に傷みが少しあり、また書籍の巻頭の縁に虫食いが少しありますが全体の状態は良く、摺りは鮮明で、文字面は非常に綺麗です。法華経をお探しでいらした方に、極めて珍しいこちらの袖珍版はいかがでしょうか。注意事項帙の布に黒ずみや傷があります（画像）。縁と角に傷みがあります（画像）。爪の片方の土台側の布に破れがあり、爪が留まらなくなっています（画像）。本体の綴じ糸に切れがある巻があります（画像）。綴じはしっかりしており、ばらばらになるような感じは現状ではありません。おそらく書籍の表紙には題箋が貼ってあったものと思われますが、現在は残っておりません。用紙にやけやしわが少しあります（画像）。1巻の巻頭の下部に画像のような虫食いがあります。はじめの4枚ほどのみで、文字にかかるものはなく文字は全て読めます。各巻に天祥寺の印が押してあります（画像）。以上、状態のご了承を頂ける方のお求めをお願いいたします。

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